好きなことをして生きていく。
私は何度も転職した。
私は何度も住む場所を変えた。
30代半ばを迎え、海外にも住み、人生の転機となるような時期がこれまでいくつかあったが、
未だに独身、子どももおらず仕事でも成功しているわけでもなく、
それでも「旅するように働く」,
「好きなことをして自由に暮らしたい」という夢を実現するために、
マイペースに今を生きている。
「このままじゃダメだ」
最近よく思う。
いつもそう思っている。
今は実家で勉強しながらビジネスを考えたり今後の生き方を模索している。
現状に常に満足できない。
もともと多動症で色んなことに興味を持ち、始めてみてはすぐ諦めたり、
飽きたりして中々続かない。
大学を卒業してから、今まで仕事も住むところも2年以上同じところにいたことがない。
振り返ればずっと自由人だった。
昔からの友人には、私がいつもどこにいるのか、何をしているのかわからないと言われる。
20代から計5年以上の海外生活(アメリカ、オーストラリア、スウェーデン)
そしてそれらを含め旅した国は33か国。
仕事もホテル、航空、飲食、小売り、鉄道、旅行、コンサルと様々な業種を経験したが、
どれもエントリーレベル。
輝かしいキャリアでは到底ない。
でも他の人が経験していないことはたくさんしていると思う。
2016年に3年住んだスウェーデンから日本に帰国。
帰ってきてから東京で就職して、朝から晩まで働いて、
なんのために生きているのかわからなくなった。
そして正社員で入った会社も一年で辞めた。
でも仕事を辞めて一年以上経つがまた就職したいとは思っていない。
なぜか。
スウェーデンで芽生えた「ないものは自分で作る」という考え
スウェーデンにいるときから、
周りに自分で事業をやっている人が多かった。
言葉や習慣の違う移民がスウェーデンの社会に溶け込んでいくには時間がかかる。
移民としてスウェーデンにやってきた人が、
スウェーデン語を学び、文化を学び、社会に受け入れられるには3-5年かかると言われている。
スウェーデンは公用語はスウェーデン語だが国民の英語力は高く、英語だけでも十分生きていける。
だが、英語が流暢であっても、IT系やエンジニア等でキャリアがないとそう簡単に仕事は見つからない。
そして日本人は少ない。
日本食や日本で当たり前に手に入るものがここにはない。
手に入ったとしてもとても高かったりする。
そうした中、
「食べ物でも物でも、ないなら自分で作ればいい」
「ないなら代替品でそれとなく賄う」
という考えが普通になってくる。
そしてビジネスの本質に気づく。
「サービス」とは誰かの問題解決であり、その人がやる手間を省いて自分が代わりにやってあげて価値を提供し対価をもらうのだ。
頑張れば人はなんでもできる。
必要に駆られれば自分でやる。
でも現代人は忙しく、効率的に物事をやったり、お金を払って楽ができるのであれば、そしてそのものに価値があれば、サービスやものに喜んでお金を払うのだ。
例えば、海外の田舎町でメロンパンが食べたいとする。
(なぜメロンパンかは思いつきです)
しかし、メロンパンは日本のように普通に売っていない。
ネットを見れば作り方はわかるし、その土地で手に入るものを集めて家で作ることができる。
でもオーブンが家にない人は作れないし、時間がない人や面倒くさがりな人はわざわざ作らない。
本当に食べたい人はどんな手を使ってでも(オーブンがなければオーブンを持ってる人を探して一緒に作ったり)材料を集めて作って食べることは可能。
でも初めて作る人はうまくできなかったりする。
そして何度か作って試行錯誤の上、納得するおいしいメロンパンを作れるようになる。
あるいは昔作ったことがある人ならば初めて作る人よりも慣れているはずだ。
おいしいメロンパンが作れるようになったら、それを売ることができる。
メロンパンの存在を知っている人は、現地であまり売っていなくて手間がかかるメロンパンが売っていれば珍しくて買うだろう。
でもおいしくなければ、何度も買おうとは思わない。
おいしければメロンパンの存在すら知らなかった現地の人も買うかもしれない。
そしてリピーターになるかもしれない。
希少さよりも、おいしさという価値は重要なのである。
「誰かのしてほしいことやほしいものを、他人に提供する」
「誰かが面倒くさくてやらないことをやる」
これがビジネスであり仕事になる。
自分が手間暇かけてすべてのことはできない。
やはり興味があったり好きなことならば試行錯誤の末、経験を積んでいいものを作り上げていけるだろう。
パン作りが好きな人やお菓子作りが好きな人はメロンパンを作ったことがなくても、楽しんで作ることができるだろうし、新しい挑戦にわくわくするかもしれない。
ポイントはライバルが少ないところを突くこと。
ライバルがたくさんいるところで闘うとなるとクオリティーや経験がものをいい、比較の対象がたくさんいることになり、その上をいかないといけないのである。
ただ、ライバルがいなければ、普通のクオリティーでも売れる。
なので勝負するならニッチな分野でライバルの少ないところ。
そしてそれが自分の好きなことや興味のあることであり、また目標や大義があれば、
それがビジネスになり、仕事になり、好きなことを仕事にして生きていくことができるのではないか。
私の前職はスタートアップのリサーチ・コンサル会社。
小さい会社ではあったものの優秀な社長と創業メンバーの下でビジネスについても学ばせてもらった。
でも仕事をしながら思ったのは、私が目指しているものはここにはない、
そして朝から晩まで仕事をして人のビジネスを大きくするのであれば、
同じくらいの時間と労力を使って自分のやりたいことをビジネスとして確立したいと思うようになった。
今思えば、考えが甘いと思う。
しかし、今の時代、ネットがあればどこでも仕事ができ、ネットで起業をすることもできる。
そして新しい分野であるが故、いろいろな可能性がある。
私がやりたいこと、それは「旅を仕事にする」こと、そして「海外とつながる」こと。
そして「自由に生きること」。
それはオンラインでもオフラインでもいい。
仕事を辞めることは大きな決断だった。
未だに軸がずれてしまうことがあったり、いろんな可能性が見えてしまい集中できずにいろいろなところで迷うこともある。
でも、「好きなことをして生きていく」という決断は自由人である私の中で変わらないことであると思う。
人生に未だに迷っているかもしれない私だが、この「好きなことをして生きていく」という決断は私にとって人生の軸となり、モットーとなっている。
そして私の人生のテーマは「旅」と「グローバル」。
会社員をやめて一年以上、好きなことをやってきた。
友人のつてでスイスで現地ガイドをしたり、2か月旅に出たり、旅人として地方自治体との観光調査のお仕事や知り合いの旅行会社から撮影同行やガイド、通訳や添乗員、インバウンドスタッフなどいろいろなことをしている。
ビジネスとしてはまだなにも確立できていないので、
焦りもあるし、不安もあるが、将来の可能性を考えるとワクワクが止まらない。
がんばれ自分。迷っても自分が下した決断が最良であったと思い前に進んでいくしかないのである。
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